ほんのわずかな体位の変化、例えば朝起きて顔を洗おうと前かがみになった時や、重いものを持ち上げた際に突然腰に激痛が起こる腰部捻挫(ぎっくり腰)といいます。接骨院は、この「ぎっくり腰」(腰部捻挫)を施術する専門家です。
内臓の病気(胆石や尿路結石など)が原因となる場合もあります。また子宮筋腫や月経異常によっても腰痛は起こります(この場合は下腹部にも痛みを訴えることが多く、また周期によっての変動などがあります)。接骨院の腰痛はやはり運動痛があることが大前提です。安静にしても痛い時、日に日に痛みが増す時、内科的な腰痛などが疑える時は、提携している病院をご紹介致します。
腰痛が発生した時期や、どのような出来事が腰痛の引き金となったかを聞き、問診や 徒手検査、痛みの程度など総合的に判断し施術します。また患者様がお持ちの腰痛に対して何をすると症状が楽になるのかを一緒に探していきます。
ぎっくり腰は患部を安静にすることで負担をかけずに徐々に症状が軽減していきます。現代人は多忙なため、安静に寝ていることは困難です。しっかり腰部を固定することで通常の日常生活を送り早期回復を促します。腰部の固定に関してはちょっとした工夫が必要です。ただ市販のコルセット買って着けるのではなく専門の接骨師にみてもらうことをお勧めします。また固定をしても8割以上痛みが軽減する固定をしていないと症状が長期化することもあります。初期は固定しますが4~5日以上長期化すると患部を長期にかばうため、やがて強い筋緊張が現れてきます。こうなってしまうと今度はマッサージや温熱療法が非常に有効になってきます。
腰痛といっても様々な原因や病気があります。接骨院が得意とする腰痛もあれば、医師の元で治療を受けるべき腰痛もあります。「体のバランスを整える骨盤矯正することで根本的に腰痛が改善します。」などと謳う接骨院もありますが、全ての腰痛が一つの治療で完治することはありません。患者様には治療はもちろん、必要な場合には専門病院を紹介もしてくださるかかりつけの接骨院やクリニックを作ることが根本治療への近道かと思われます。
医療といえども営利に走るところが数多くあります。また中には患者様の症状に対し不安を煽っては通院させるところもあります。高額な自費診療を受けさせては、何度も通院を促す接骨院に通うよりも、親身に相談に乗り、治せない症状は「治せない」と正直に言える先生にみてもらうこと、また適材適所に患者様に合った施術を提供できる接骨院やクリニック、つまりは信頼できる医療機関に通うことが大切だと思います。
第1回:むち打ち症(頸椎捻挫)とは? | 第3回:膝痛について |