【第1回】むち打ち症(頸椎捻挫)とは?
むち打ち症(頸椎捻挫)はどのような病気なのでしょうか?
事故の衝撃により、首を無理に動かされることによって、頸椎の関節・筋肉・靭帯・神経や血管など様々な個所が損傷します。衝突の種類は正面、側面、後部からと様々の場合がありますが、やはりいずれの衝突も重い頭を支える首が無理な形にしなり頸椎の関節が損傷を受けます。
むち打ち症(頸椎捻挫)の症状は?
症状を感じる場合は早ければ受傷直後から、遅くても数時間から翌日頃には症状が現れてきます。なかには数日経ってから感ずるものもあります。もっとも多い症状は項部(うなじ)の痛みや熱感、頭重、肩こり、首肩の運動痛(首や肩を動かすと出てくる痛み)、筋緊張、違和感、重苦感、背中の痛み、頭痛、めまい、かすみ目、耳鳴り、難聴、腰痛、その他に打撲、肉離れなども出ます。
頸椎捻挫の種類は大きく4つに分類されます
- 頸椎捻挫型
- 首や肩が痛み、動かしにくいなどの寝違いや肩こりに似た症状を示すタイプで、頸椎捻挫の70~80%はこのタイプと言われています。このタイプは、レントゲンでは映らない筋肉・靭帯・神経などが傷むので、特に医師から「骨には異常がありません」と言われても患者様は非常に辛い症状で悩むことが多々あります。整形外科では検査や投薬、注射などは得意としますが、このタイプには、接骨院の施術の方がより有効だと思われます。接骨院では実際に傷む患部を固定したり、凝っている患部にマッサージやストレッチ・温熱療法をすることで血行改善を促し、早期に症状回復へと導きます。「整形外科では痛み止めや電気治療しかしてくれない」と不満をお持ちの方は是非接骨院に通院することをお勧めします。
- 神経根型
- 首の痛みや腕や手にかけての知覚異常を主な症状とするタイプです。 この症状は首を動かしたり回したり、咳やくしゃみをした時に強く感じるのが特徴です。 後頭部や顔面の痛み帽子を被ったような顔の違和感などを感じる人もいます。
- 脊髄型
- 脚(あし)にしびれ感や知覚異常など、首よりも下肢の症状が目立つタイプです、歩きにくくなったり、便や尿が出にくくなったりすることもあります。これは脊髄が損傷されたための症状です。この症状の場合は必ず医師の診察をお勧めします。
- バレ・リュー型
- 後頭部や首の痛みと共に、めまい、耳鳴り、疲れ目、顔、腕、喉の知覚異常、声がれ、飲みにくい、胸が締めつられるような感じなどの症状を伴うタイプです。これらの症状は交感神経の働きが異常になったためのものです。
実際にはこれらのタイプの複合型が起こることもあります。 また、その他に有名なものとしては、頸椎ヘルニア・背中の痺れ・お天気の気圧に影響される首肩痛や頭痛がでることもあります。事故と関係ある症状なのか分からないときは交通事故専門の医師または接骨院の先生に気軽にお尋ねください。