接骨院・整骨院健康コラム

【第10回】代表的な腱鞘炎

腱鞘炎の種類について

腱鞘炎には様々な種類がありますがまずは有名なものを紹介します。

ばね指

代表例としては親指です。この親指の付け根あたりには元々腱があります。この腱があることで指が曲げられるのですが、この腱の通る道(腱鞘)と腱がこすれて摩擦を起こすことにより炎症が起き、腱にマメ(肥厚)のようになって生じます。マメになると通り道がスムーズに擦れなくなり、いわゆるカクンカクンといった動きになってしまいます。これがバネ指といわれるものです。指の屈伸に合わせてカクンとします。酷いと曲ったまま伸ばせなくなり、伸ばしていくときにバネのように伸展する現象が起きます。成人の女性や指を使いすぎる方に頻発しやすいです。

ばね指の治療法
基本的に使いすぎから起こる病気なので、安静にしていれば治っていきますが症状が強い場合は軽度の固定を必要とします。それでも回復が遅い場合には医師に注射(ステロイドや局所麻酔)をお願いします。その後3~4週間様子をみても症状改善が乏しい場合には手術も考慮していきます。長期の固定でも治りますが非常に長期間(数か月以上)の局所の固定が必要となりますので、手術にするか固定にするかは患者様の生活様式に合わせた選択を必要とします。手術を行うと二週間は患部が利用できません。また多少の傷跡が残ります。固定にしろ手術にしろ患者様の体質や環境によって症状が再発する可能性もあります。

ドケルバン病

手首の親指側に起こる腱鞘炎です。長母指外転筋腱及び短母指伸筋腱の周囲にある腱鞘の狭窄性腱鞘炎です。腱鞘(腱の通る道)が狭く、ばね指同様に、腱とこすれることで起こる病気です。親指を良く使う中年以降の女性に頻発します。また妊娠中や出産直後の女性にもよく起こります。女性ホルモンとの関係があると言われています。症状は手を使う際、特に親指を深く曲げた状態で手首を小指側に曲げた手首(親指側に)強い痛みが起きます。症状が強い場合には患部にしこりを触れることができます。

ドケルバン病の治療法
こちらも使いすぎで起こる病気なので基本は安静第一になります。患部の安静が難しかったりあるいは症状が強い時は固定具を利用し患部の安静を保たせます。医師からの消炎鎮痛剤を利用し症状軽減を待ちますが、あまり改善が見られないときはこちらも手術を検討します。しかしこの手術は「ばね指」よりも容易ではないので経験豊富な外科医に診てもらうことをお勧めします。ばね指同様固定にするか手術にするかは患者様の生活様式や環境によりますので十分考えたうえでの選択となります。
第9回:変形性膝関節症 第11回:捻挫・肉離れ・打撲

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