腱鞘炎には様々な種類がありますがまずは有名なものを紹介します。
代表例としては親指です。この親指の付け根あたりには元々腱があります。この腱があることで指が曲げられるのですが、この腱の通る道(腱鞘)と腱がこすれて摩擦を起こすことにより炎症が起き、腱にマメ(肥厚)のようになって生じます。マメになると通り道がスムーズに擦れなくなり、いわゆるカクンカクンといった動きになってしまいます。これがバネ指といわれるものです。指の屈伸に合わせてカクンとします。酷いと曲ったまま伸ばせなくなり、伸ばしていくときにバネのように伸展する現象が起きます。成人の女性や指を使いすぎる方に頻発しやすいです。
手首の親指側に起こる腱鞘炎です。長母指外転筋腱及び短母指伸筋腱の周囲にある腱鞘の狭窄性腱鞘炎です。腱鞘(腱の通る道)が狭く、ばね指同様に、腱とこすれることで起こる病気です。親指を良く使う中年以降の女性に頻発します。また妊娠中や出産直後の女性にもよく起こります。女性ホルモンとの関係があると言われています。症状は手を使う際、特に親指を深く曲げた状態で手首を小指側に曲げた手首(親指側に)強い痛みが起きます。症状が強い場合には患部にしこりを触れることができます。
第9回:変形性膝関節症 | 第11回:捻挫・肉離れ・打撲 |